トマトの苗植え、親父の好きな野菜
「人生で一番美味しかった食べ物は?」 親父は毎年必ずトマトを作ります。
理由は自分自身が好きだから。トマト栽培もさることながら、食べるのが好きみたいです。
趣味で作ってる程度の量ですが、毎年美味しく食べさせてもらっています。 「好き」という気持ちを知ってるから、その気持ちが乗っかってて一段と美味しく感じます。
美味しいと言えば、今までの人生で、一番美味しかった食べ物はなんですか?
あの日、あの時食べたご飯、思い浮かぶ物はありますか?
自分はこれ以上美味しい食べ物はないだろうという物があります。
それは、キックボクシングをしてる頃、始めてチャンピオンになって、ジムの会長と食べた銀座の寿司です。
少しいい話をします(笑)
自分は体が小さく強い人に憧れていました。特にリングという物が輝いて見えていました。(ヤンキーが怖くて仕方なかったです(汗)) いつかキックボクシングの選手になりたいと思っていた高校生の頃、たまたま近所にジムができました。
小屋を改造して作り、リングは外にある決して立派とは言えないジムです。(すみません会長(笑)でも自分はそれがあしたのジョーみたいで好きでした)
ジムオープンの当日からワクワクして入門しました。もう自分の中では妄想でチャンピオンへの道が見えていました。テレビや雑誌でずっとオタクのごとく見てきたので、自分にはやれると勝手に思いこんでいたのです。
ですが、実際やってみるとその逆で、連敗、連敗、たまに勝ちの繰り返しでした。
それでも何とかランキング入りをし、そこでジムの会長と約束をしました。 「チャンピオンになったらそのファイトマネーで銀座の寿司を食おう」
そして、キックボクシングを高校生から始めて10年。後楽園ホールでの2回目のタイトルマッチ、ようやくベルトを取ることができました。
そして約束していた通り、田舎者2人で行った銀座の寿司。
この味は一生忘れません。いや、正確に言うと味は忘れました。だけど美味しかったということは忘れていません。
この事を受け伝えたいメッセージは何かと言うと、本当の美味しいには物語が詰まっているということです。
例えそれがおむすびでも。そこに物語が詰まっていたら一生忘れない「美味しい」に変わります。
自分はストーリーが見える作物を作れる農家になりたいと思っています。
少しでもその作物が育っていく背景が感じられ、少しでも心に残る作物を作れるようになりたいです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
福岡県うきは市にて祖父から続く梨の栽培を中心に季節野菜の栽培も行っております。
農家の役割として植物の成長や、栽培方法、収穫方法、食べ方の豆知識はもちろんですが、
農家から見える田舎の風景、子育ての様子などをもお伝えして行きたいと思っております。
しゅうたの畑のコンセプトとして、畑に関わる皆様の身体の健康はもちろん
「心の健康」
にもお役立ちしたいと考えています。
福岡県うきは市浮羽町
「しゅうたの畑」