梨の摘蕾(てきらい)花芽落とし解説
梨の摘蕾(てきらい)花芽落とし解説
3月下旬、梨の作業は何をやっているかを説明します。
摘蕾(てきらい)作業について
3月下旬、梨の作業は摘蕾(てきらい)という作業を行っています。
簡単に言うと梨の花芽落としです。
「えっ!何でわざわざ梨の花を落とすの?」と思われた方もいるのではと思います。
それは
梨は花芽から「花」と「葉っぱ」が出てきます。
最終的に実になるのは花が実になります。
一つの花芽からいくつもの花が咲くのですが、全てを咲かせると
実が小さくなったり、形がデコボコの不揃いになる可能性が高くなります。
そこで今の段階から最終的には実になる花の数を調整してあげる必用があるのです。
なんで今の時期かと言うのも理由があって、
それは
花を咲かせる養分は前年に蓄えた限りある養分のため、
早い段階で実施することにより、残った花芽に養分が行きやすくなる効果があります。
特に「しゅうたの畑」では大玉の梨を提供したいという思いから、早めにこの作業には取り掛かるようにしています。
摘蕾作業の行い方
次に作業はどのように行うかと言うと、花になる蕾(つぼみ)、または
花を上から軽く押して
あげると「ポロ」っと取れます。
こんな感じ。
もう一枚。
これを必用な個所やって行きます。
主に必用な部分としては主枝(一番太い幹から直接枝分かれし、木の骨格となる枝)の先端ですね。
写真で言うと右側の部分ですね。
アップで見るとこんな感じ。
この先端の蕾(つぼみ)、花を全部落としてあげます。
先端の蕾や花を落とすことにより全体に養分が行きやすくなるからです。
落としてみると
上の写真に比べると右側の蕾や花が無くなっているのが分かります。
アップで撮ると分かりやすいですね。
これをすべての梨の木にやって行きます。
ちなみに主に主枝に行っていくのですが、
亜主枝(主枝から伸びる枝)や側枝(亜主枝から伸びる枝)の蕾や花もなり過ぎていると
感じる部分は落として行きます。
まとめ
このように摘蕾(てきらい)作業を3月の中旬頃から行っています。
繰り返しになりますが、しゅうたの畑では、できるだけ今の時期から摘蕾作業を行うことにより、
一つ一つに栄養分が行きやすくなり大玉の梨ができるので、早い段階から行うのと、残す蕾の量を少なくしています。
だだし、早い段階から行うことと、量を少なくすることにはリスクも伴います。
早い段階で行うことにより、凍霜被害を受けやすくなったり、受粉が十分にされなかった場合玉数が極端に少なくなったりします。
リスクはありますが、食べてくださる方に美味しい梨、大玉の梨を食べて頂くためにしゅうたの畑ではこの作り方に徹底します。
梨の花が綺麗です。
春陽気の中、この作業をやっているとウグイスの鳴き声などが聞こえ
のどか~♪な気持ちになります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
「身体の健康」と「心の健康」を届ける農園