梨職人の親父

「農家になって45年」自分の親父でもあり師匠です。

親父は高校を卒業してJA(農協)に勤めていました。

自分と同じサラリーマンだったんです。サラリーマンをしながら祖父、祖母と一緒に兼業農家としてやっていました。

30歳の頃、独立し専業の農家としてデビューしています。

そう考えると自分もほぼ同じ人生を歩んでます。

ここで、親父のエピソード。

昨年ビックリ、呆れた話しです。

うきは市には名水百選に選ばれた「清水寺」という由緒正しいお寺があります。

名水百選にも選ばれる位なので水路が沢山あり、森林も生い茂っていて、夏は涼しく気持ちの良い場所です。

そんな心地の良いお寺なのですが、お寺の方がほぼボランティアで子供達に硬筆を教えてくれています。

土曜日の午後、妻と一緒に子供を送り届けるため、そのお寺に行きました。

車のドアを開け「行ってらっしゃい」と送り出しました。

ふと、冷たくてきれいな水が流れる水路を見てみると、遠くに一台の軽トラが停まっていました。

さらに良く見ると、上半身裸になり、脱いだ洋服と持ってきた洋服を名水百選の水を使ってバシャ、バシャ洗っているおじいちゃんがいます。
ガリガリに痩せてるけど、手際よく川で洗濯している、おじいちゃんです。

そう、親父でした(汗)

遠くで庭掃除をしていたお寺の住職さんも、掃除の手を止め呆然と苦笑いをしながら見ていました。

自分と妻はそそくさとその場を立ち去りました。

後で親父に聞くと、「あげんよか場所はないばい、水は綺麗やし、流れが丁度よかろうが」

と最近はよく行ってるようで、流れる水の量やスピードが洗濯するには丁度よいそうです。(ちなみに我が家にはもちろん洗濯機はありますよ)

辞めんね、と言っても聞かないことは分かっているので聞き流しました。

あの姿は妻と一緒に目に焼き付いてます。

そんな親父を見てみたい方は、今年の夏、清水寺に行ってみて下さい。たまに見かけると思います(汗)

福岡県うきは市にて祖父から続く梨の栽培を中心に季節野菜の栽培も行っております。

農家の役割として植物の成長や、栽培方法、収穫方法、食べ方の豆知識はもちろんですが、

農家から見える田舎の風景、子育ての様子などをもお伝えして行きたいと思っております。

しゅうたの畑のコンセプトとして、畑に関わる皆様の身体の健康はもちろん

「心の健康」

にもお役立ちしたいと考えています。

 

福岡県うきは市浮羽町

しゅうたの畑

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